2021年11月11日のトピックス

新宿にある吉本興業本社を訪れ、大崎会長、岡本社長と、ミーティングしました。

2021年11月11日

昨日、文科省での「ユニバーサル次官PJ」を終えた後、新宿にある吉本興業本社を訪れ、大崎会長、岡本社長と、ミーティングしました。

来月、財務省で開催する「ユニバーサル次官PJ」に、ゲストスピーカーとして登壇していただくための、打合せです。

テーマは、吉本興業が長年取組んでおられる「お笑いと地方創生」と決め、資料をいっぱい戴きました。

いつもフランクな大崎ちゃんと、ちょっとだけシャチホコバッてる岡本ちゃんの対比が楽しい、素敵な打合せを済ませ、本社看板の前で記念撮影。

プロップ・ステーション広報で、ジャズギタリストでもある弟「ゆう」も一緒やったので、コロナで中断してた「ナミねぇブラザーズライブwith吉本興業」の打合せを進めて行くことも話合い、吉本興業本社を後にして、東京駅へ。新幹線で一路、神戸に戻ったナミねぇです。

充実した一日を終え、新幹線の中で飲む缶ビールは旨~~~い!!(笑)

<by ナミねぇ>

2021年11月10日のトピックス

文部科学省にて「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト(ナミねぇ主宰、11省の事務次官をメインメンバーとする勉強会)」を開催しました。

2021年11月10日

今日11月10日は、文部科学省にて「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト(ナミねぇ主宰、11省の事務次官をメインメンバーとする勉強会)」を開催しました。

ゲストスピーカーは、日本パラリンピック委員会委員長で、6大会連続パラリンピックに出場し、競泳競技で、金メダル5個を含む、計21個のメダルを獲得した全盲のアスリート「河合純一さん」を、お迎えし、パラリンピックの「真の意義とミッション」を、お話しいただきました。

友人知人たちから「オリンピックより、パラリンピックが素敵やった!!」との声をたくさん聴いたけど、河合さんから「メダル数を競うのが競技と思われがちやけど、パラリンピックの意義は、共生社会の必要性、重要性を伝える事」という言葉に、まさにこの勉強会の目的そのものと、深く頷いたナミねぇです。

この「ユニバーサル次官P J(略称)」15年目の節目に、日本ではおそらく、ナミねぇが生きてる間にはもう開催されないであろうパラリンピックの「真の勇者」をお迎えできて、感謝でいっぱいです。

スポーツ庁から室伏広治長官も出席下さり、超アスリートに挟まれて、ちょっとドキドキのナミねぇでした(笑)

<by ナミねぇ>

2021年11月4日のトピックス

デジタル庁から、三角の筒に入った表彰状が届きました。

2021年11月4日

デジタル庁から、三角の筒に入った表彰状が届きました。

三角の筒を初めて見たので「こんなん有るんや!」と、ちょっとビックリ!!

ナミねぇの活動を応援下さる皆さんに、改めて感謝です。

表彰に恥じないよう、これからも真摯に活動に励みます。

<by ナミねぇ>

関連リンク

デジタル庁が主宰する2021年デジタル社会推進賞(第1回)で、ナミねぇが金賞を受章しました。

2021年11月1日のトピックス

10月20日(水)、日清製粉とプロップ・ステーションとの共催事業「神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)チャレンジド・プログラム」(第3回大阪会場)を、講師に野澤孝之シェフを迎えて開催!!

当日のビデオを公開します(編集済み)

2021年11月1日

当日のビデオ(編集済み)の公開URL(YouTube)
 https://www.youtube.com/watch?v=oYaYMLWVO1g 

野澤孝彦シェフ(「ホーフベッカライ エーデッガータックス京都」オーナーシェフ)の指導のもと、素晴らしいシュトーレンが完成しました!

試食では、ほっぺが落ちそう(笑)でした!!

野澤シェフ、受講生の皆さん、お疲れ様でした!!!

<by ナミねぇ>

当日のビデオを公開します(編集済み)

2021年10月23日のトピックス

神戸新聞にナミねぇの記事が掲載されました!
<明日を選ぶ>社会福祉法人「プロップ・ステーション」理事長・竹中ナミさん

神戸新聞NEXT(電子版) 2021年10月23日より転載
オリジナル記事URL
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202110/0014784098.shtml 

<明日を選ぶ>社会福祉法人「プロップ・ステーション」理事長・竹中ナミさん

■障害者の能力、生かす社会に

 新型コロナウイルス禍で当たり前になった「在宅ワーク」。情報通信技術(ICT)の飛躍的な進歩は、「働くこと=朝から晩まで職場にいること」という図式を変え、社会的・身体的ハンディすらなくしてしまうだろう。30年前、そんな可能性に気付き、社会の常識と闘い続ける一人の「おかん」が政治に求めるものとは。

 社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)理事長の竹中ナミさん(73)。いわゆる「不良」で、親にも親戚にも迷惑をかけっぱなし、政治にも社会にも1ミリも関心がなかったという竹中さんを180度変えたのが、重度障害の娘だった。

 まだまだ障害への理解も乏しかった時代。「お前が苦労するぐらいなら、この子を連れて死ぬ」と言う父を前に、とにかく明るく娘に向き合った。「そもそも親になったら、障害うんぬんより、この子が元気に育ってほしい、その一心。何より私が悲観したら、父が何をするか分からないから、必死でした。今考えたら、父なりの愛情だったのかも知れませんね」と笑う。

 それでも突き付けられる「将来は?」「娘を残して死ねるのか?」という不安。初めて世の中と向き合った。折しも高齢化が深刻化し始めていた頃。娘は介助が必要な「ベビータイプ」の障害者だが、ご長寿で介助が必要になる高齢者も増えるだろう。このままでは社会を支える人がいなくなる-。そこで浮かんだのが米国のケネディ大統領の「全ての人をタックスペイヤーに」という言葉だった。

 当時は性別役割分業が徹底され、働くのは男性の役割で、女性はいくら頑張ってもメインストリームにはなれなかった時代。障害者といえば「かわいそうで、支援の手を差し伸べるべき存在」であり、それを守るどころか「納税者に」という主張は散々批判された。

 だが、娘を通じて出会った障害者の中には「本心からすごい、と思える人が大勢いた」。脊髄損傷で体が不自由になりながら、指だけで不動産管理システムを作り上げた男性の姿に、「これだ」とひらめいた。

 まだPCも黎明期で機器も高額だったが、活動を知った米アップル社から突然機器が届き、それを元手にコンピューターグラフィックのセミナーを始めた。マイクロソフト社からも寄贈を受け、趣旨を知った国内メーカーも社員向けセミナーを特別に開放してくれたり、技術者がボランティアを申し出てくれたりした。

 「障害者」ではなく「チャレンジド」。「働けない」のではなく、力を引き出せていないだけ。PCやデジタル機器があれば、「一方的に支えられる弱者」から「共に支え合う存在」になれる。大きなパラダイムシフトになり、社会全体や国全体にとってのインパクトになる-。メーカーにも決して「助けてほしい」とは言わず、「絶対に応援して良かったと思えるようなことをしてみせる」と言って回った。

 そして、30年が過ぎ、最初にコンピューターグラフィックを学んだ女性は、絵本作家として活躍する。活動は広がり、障害者の就労も課題はまだ多いものの当たり前のことになった。

 「気高い理論ではなく、一人のおかんのワガママだった」と竹中さん。今、力を注ぐのはドローン技術者養成だ。「30年前のパソコンと同じ、ドローンも黎明期。そこから一緒に夢を紡ぎたい」。腕に先天性の障害がある中学3年の少女は足で巧みに操作し、発達障害の男性も腕を磨く。

 「でも、この可能性も、もし導入予定の免許制度の試験が健常者向けだったら? もちろん、全ての障害者に『働け』と言っているわけではありませんが、意欲があっても入り口で排除されてしまったら、開花するはずの才能も開花せず、共に支え手になれる未来もつぶれてしまう。障害者と健常者を分ける教育制度に始まって、それぞれの価値観や社会の文化から変えていかなければ」

 19日に衆院選が公示され、選挙戦がスタートした。

 「目の前のチャレンジドを見て『この人は、自分にない力を持っている』と気付けば世界は変わるはず。私たちはそのスピードを、テンポを速めることはできる」と竹中さん。

 「政治家にもそういう感性を持った人が増えなければ。古い価値観ではだめ。現場を知って、課題を知って、自分の仕事の中でどう生かそうかと考えられる人でなければ。まだまだ女性活躍もチャレンジドの活躍も途上。システムを考える役割、政治家の責任は大きいですし、そうした志を持った人を見極めたい」と力を込めた。

2021年10月11日のトピックス

デジタル庁が主宰する2021年デジタル社会推進賞(第1回)で、ナミねぇが金賞を受章しました。

2021年10月11日

デジタル社会推進賞 受賞に想うこと

 30年前にプロップ・ステーションを発足した契機は、ある重度のチャレンジドの「ベッドの上でも働いて、納税者(taxpayer)になるんだ!」という言葉に感銘を受けたことでした。

 感銘を受けたものの、とても実現不可能なことと思い「どうやって!?」と、聞き返した私に「情報通信技術で、仕事場に行けなくても、仕事がベッドの上に来たらえぇんや!!?」と言うその人の言葉に納得したことと、そうまでして「働く」という意志を持つ人を、障害があるというだけで、福祉の受け手に留めている社会に対し、猛烈に「おかしい!変えなアカン!!」と、思いました。

 娘マキのように、介護の必要な人が増える超高齢社会に突入する日本において、「働く意志」を持つ人を、全員taxpayerにするくらいの社会システムが必要や??その想いをスローガンにしたNPO(非営利組織)を造ろう!!と、決意し、高い志を持ったチャレンジドたちと立ち上げたのが、プロップ・ステーションです。

 その日から30年、ICTはまさにインフラとなり、ベッドの上で起業し社長となるチャレンジドも、誕生する日本になりました。

 そんな日本に「ドローン」が登場し、私はまたチャレンジドにとって、新しい職域が誕生したことをビビビッと感じて(笑)ユニバーサル・ドローン協会という非営利組織を創設しました。

 神戸市と神戸しあわせの村の多大なご支援で、飛行訓練の場を提供いただき、足でドローン操縦を行うチャレンジドをはじめ、若きパイロットたちが育ちつつあります。国際ドローン協会代表理事である榎本幸太郎さんが、東京から神戸にボランタリーに通って下さり、プロの技を伝授下さっています。

 このような時、デジタル庁が誕生し、第一回のデジタルの日(2021年10月10日)に、ナミねぇは「デジタル社会推進賞」を授与されました。この受賞は、ナミねぇだけのものでなく、多くのチャレンジドと支援者の皆さんとともに受けた栄誉です。心から嬉しく想うとともに、これからもチャレンジドの皆さん、支援者の皆さんと共に、「チャレンジドを、誇りあるtaxpayerにできる日本」を目指して、活動に邁進しようと思います。

一人でも多くの皆様のご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

社会福祉法人プロップ・ステーション理事長
ユニバーサル・ドローン協会事務局長
竹中 ナミ(ナミねぇ)

画像をクリックでPDFファイルでご覧いただけます。

2021年デジタル社会推進賞

デジタル庁のtwitterより転載させていただきました

「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」に貢献している優れた取り組み、人、チームを表彰しました。デジタル大臣が表彰する初めての賞となりました。受賞者の皆さま、改めておめでとうございます!

以下はデジタル庁のサイトから転載させていただきました。

デジタル庁は、2021年10月10日(日)
2021年デジタルの日ONLINE EVENT─デジタル庁創設記念─を
YouTube、Twitterにて生配信いたしました。
こちらではイベント当日の様子をご覧頂けます。

https://www.youtube.com/embed/2hL9h85Ei6I
(ナミねぇの出演は 1:16:16 ころからです。)

2021年10月7日のトピックス

10月20日水曜日、神戸スウィーツ・コンソーシアム「チャレンジド・プログラムVol.14 in 大阪」野澤孝彦シェフによる講習の模様を、午後0時30分よりユーチューブLIVEで大阪より生中継します。 どなたでもご視聴いただけますので、ぜひご覧ください。

2021年10月7日

神戸スウィーツ・コンソーシアム「チャレンジド・プログラムVol.14 in 大阪」
ユーチューブLIVE放映サイト

スタート時間近くになりましたら放送が開始されます。

中継はこちらから、どなたでもご覧いただけます(放映予定日時:10月20日水曜日 12:30~15:00)。時間近くになりましたら画面をクリックするか、下記リンクを開いていただければ配信をご覧いただけます。
  https://www.youtube.com/watch?v=1FTEkDpbKVY   ※配信アドレスは変更になる場合があります。

神戸スウィーツ・コンソーシアムのユーチューブサイト (過去の動画はこちらでご覧いただけます)
 https://www.youtube.com/channel/UCpOb5FyYaNrh8CdPsRY0y-g 

チャレンジド・プログラムVol.14」講習プログラム(大阪会場)

日時:10月20日水曜日 12:30~15:00
内容:講習会
講師:野澤孝彦シェフ(「ホーフベッカライ エーデッガータックス京都」オーナーシェフ)
課題:シュトーレン
☆レシピはこちらからPDFでダウンロードいただけます。
 https://www.prop.or.jp/ksc/recipe_20211020.pdf
会場:街かどマーチcafe(大阪市阿倍野区)

<野澤孝彦シェフのご紹介>

1972年 埼玉県上尾市生まれ。幼い頃に習ったピアノがきっかけでウィーン文化に傾倒し、お菓子の世界に引き込まれる。日本橋三越内「Cafe Wien」などで西洋菓子の基礎を学んだあと、22歳でウィーンへ渡り、老舗カフェハウス「オーバーラー」「L・ハイナー」で修行。食文化へのあくなき探究心から南ドイツへ向かい、「ヴァンディンガー」にて製菓チーフを務めるかたわら製パン技術を習得する。日本に帰国後、1999年横浜に「Neues(ノイエス)」をオープン。2011年にはカフェレストランとして東京・赤坂へ移転、カフェレストランとして2015年まで営業する。2020年、京都にホーフベッカライ エーデッガータックス京都をオープンしオーナーシェフとなる。クラシック音楽・建築・美術にも造詣が深く、雑誌・TV・ラジオなど各種メディアへも多数出演。著書に「いま新しい伝統の味ウィーン菓子――生地とクリームのおいしさ再発見」(旭屋出版MOOK)。

ホーフベッカライ エーデッガータックス京都のホームページ 

神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)

主催:社会福祉法人プロップ・ステーション、日清製粉株式会社
後援:総務省、厚生労働省、農林水産省、東京都、兵庫県、神戸市、仙台市、日本セルプセンター、関東社会就労センター協議会
協賛および材料協力企業:石川株式会社、オリエンタル酵母工業株式会社、正栄食品工業株式会社、タカナシ販売株式会社、月島食品工業株式会社、ドーバー洋酒貿易株式会社、株式会社ナリヅカコーポレーション、日清製粉株式会社、フクシマガリレイ株式会社、株式会社前田商店、丸紅株式会社、三井製糖株式会社ほか
公式サイト:
 http://www.kobesweets.org/

神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)について

神戸スウィーツ・コンソーシアム(KSC)は社会福祉法人プロップ・ステーションと、製粉業界最大手日清製粉株式会社の主催により、多数の企業と行政のご協力を頂き、「スウィーツの世界で活躍するチャレンジド(障がいのある人)を生みだそう!」というミッションを掲げて、2008年6月に発足しました。

KSCの開催する「チャレンジド・プログラム」では、超一流プロのパティシエやブーランジェを講師に迎え、その技術を教授する講習会を実施しています。プログラムでは、各地の作業所や施設でお菓子作りに従事する精神・知的障がいのチャレンジドを対象として、スキルを上げて生産性・報酬を上げたい、スウィーツの世界で就労したい(独立・開業)、製造販売業に携わりたいといった人たちに、超一流プロのレシピと技を直接指導します。修了生の中には、すでにKSCで学んだスウィーツを作業所単位で製品化している人たちもいます。

2020年度を迎え、たいへん残念なことに新型コロナウィルス禍により社会活動が大幅に制限されるなか、KSCははウィズ・コロナの時代に対応したじゅうぶんな感染防止対策を講じることで、無事開催させていただくことが出来ました。

そして本年2021年度のチャレンジド・プログラムも、昨年に引き続きコロナ感染対策を徹底したうえで開催させていただきます。統括講師にフランス菓子ノリエットの永井紀之シェフ、そして神戸サマーシュの西川功晃シェフ、京都ホーフベッカライ・エーデッガー・タックスの野澤孝彦シェフ、仙台甘座洋菓子店の渡辺靖水シェフを講師にお迎えし、神戸、東京、大阪、仙台の各参加作業所での現地指導で受講生(利用者、サポーター)が実技を学習するスタイルで実施されます

神戸スウィーツ・コンソーシアムはチャレンジドのパティシエ養成を通じて「すべての人が持てる力を発揮し、支え合って構築するユニバーサル社会」の実現をめざして活動してまいります。みなさまにはどうか神戸スウィーツ・コンソーシアムの活動を力強くバックアップしてくださいますことを心よりお願い申し上げます。

2021年10月4日のチャレンジドニュース

心の扉を開いて
共に生きる兵庫

障害と夢を語る28歳
人権講座で全盲、車椅子男性

第2部「学ぶ・働く」(51)

毎日新聞 2021年10月4日より転載

画像をクリックで、PDFファイルでご覧いただけます。

<本文>

心の扉を開いて
共に生きる兵庫

障害と夢を語る28歳
人権講座で全盲、車椅子男性

第2部「学ぶ・働く」(51)

 真野剛さん(28)=高砂市=は、生まれつき全盲だ。脳性まひの重複障害もあり、車椅子を利用する。彼は今、講演会で自らの障害と夢について語っている。「今までの経験を語るのは自分の自信につながるし、いろんな人に生きる勇気も与えられる」という彼が語る夢とは―。

 9月28日、高砂市の曽根公民館で開かれた人権講座。地域住民ら約20人が集まった。剛さんはこの講座で、2020年度から市内の公民館を巡回、「Dreams」と題する講演をして、この日で8回目になる。

 早産で、体重772グラムで生まれた剛さんは未熟児網膜症と診断され、手術を受けるが、両目は見えなかった。成長しても歩かず、運動機能にも障害があることが分かった。

 剛さんは幼稚部から高等部まで盲学校に通った。幼い頃は未知の世界に踏み込んでいくのが怖く、家から出るのも苦手だった。

 転機となったのは、高2の時に校内であった人権講演会だ。全盲の高校英語教師の男性が講師だった。剛さんは、全盲でも教師になれるんだと驚いた。男性は生徒たちに訴えた。「やってもいないうちから、あきらめたら駄目だ」。この言葉に、剛さんは鳥肌が立つほど感動した。

 剛さんはその頃、ある夢を抱いていた。小2の時、偶然ラジオから流れる「基礎英語」に、興味を持つ。毎日聴くうちに意味が分かってきた。中学部に派遣されたALT(外国語指導助手)に英語で話しかけてみると、通じた。以来、英会話が好きになった。

 高等部時代、神戸市の高校生英語スピーチコンテストに3年連続で参加。一般高校の生徒と同じ舞台に立てたこと、3年時には5位入賞も果たしたことが大きな自信になった。大学で英語を専門に学び、仕事に生かしたいという夢を抱いた。だが、周囲は「大学の授業についていけるわけがない」と反対した。

 剛さんは読み書きができないうえ、脳性まひの影響で指を十分動かせず点字も読めない。もう学校で習熟したパソコンだけが頼りだ。


講演で、一人暮らしの夢について語る真野剛さん=高砂市曽根町で

 夢がしぼみかけていた頃に、出会った講師の言葉。剛さんは自らを奮い立たせて、夢への挑戦が始まった。

 オープンキャンパスで大学関係者に学びたい熱意を訴え、両親も説得して大学を受験。2011年、AO入試で関西国際大教育学部に合格を果たした。

 大学側から示された入学の条件は、全ての授業に家族が付き添うこと。毋・容子さん(61)は毎日、同大学尼崎キャンパスの教室に息子と並んだ。授業は英語で行われ、容子さんは板書された英文を懸命に代筆した。1カ月のハワイ大短期留学にも付き添う。ゼミ合宿では、息子の同級生らとふれ合った。息子は、生き生きとした表情で学ぶ。「大学に進学させてよかった」。母は心から思った。

 剛さんは現在、障害者の就労を支援する社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市東灘区)で、翻訳作業などをしている。

 講演の席上、剛さんが「母には本当に感謝しています」と語ると、見守っていた容子さんは、はにかんだ。

 そんな剛さんの新たな夢は、一人暮らしだ。「今までずっと両親の介護に頼ってきたが、自立したい」という。昨春にも始める計画だったが、新型コロナウイルス禍でヘルパーが確保できず、延期した。今も先を見通せない状況だが、あきらめない。「一人でゆったり、好きなジャズ音楽を聴きたい」と新たな生活の夢を語る。

 剛さんの相談支援をする「地域支援センターあいあむ」(高砂市北浜町)主任相談支援専門員、西野浩美さん(56)は「28歳の普通の青年らしい夢」とほほ笑みながら、「くじけず挑戦する剛さんに、私も置いてきぼりにされないよう伴走していきたい」と話す。

 剛さんは「自分ができないことは皆さんに支えてもらいたい。道端で会ったら、声をかけてほしい」と、参加者に呼びかけた。彼は地域の人々とのふれあいを求めているのだ。彼の心の中では、既に自立生活が始まっている。
【桜井由紀治】

=つづく
※次回は18日掲載予定です。

2021年9月25日のトピックス

コロナ禍で、国立青野病院に入院してる娘マキの面会・帰省外泊が禁じられ、淋しい気持ちのオカン・ナミねぇの元に、病棟から「写真とお手紙」が届きました。

2021年9月25日

コロナ禍で、国立青野病院に入院してる娘マキの面会・帰省外泊が禁じられ、淋しい気持ちのオカン・ナミねぇの元に、病棟から「写真とお手紙」が届きました。

病棟の皆さんの温かい看護とサポートで、元気に過ごしているマキの様子がよく分かり、感謝の笑顔でいっぱいになったナミねぇです(^_^)/

我が子が元気に過ごしていることは、親にとっては何にも代え難い喜びです。
48歳の今も「ベイビータイプのマキ」を、見守って下さるみな様に、改めて心からの感謝を捧げます。

本当に、本当に、ありがとうございます!!

☆ by ナミねぇ ☆

2021年9月1日のトピックス

ナミねぇは、9月4日(土)午後7時30分から、浅野史郎さんの「みらクルTV」に生出演します!

2021年9月1日

ナミねぇは、9月4日(土)午後7時30分から、浅野史郎さんの「みらクルTV」に生出演します。

「みらクルTV」に参加するためのURLは
 https://zoom.us/j/3782787584 
です。

パスワードが必要な設定で、アクセスして出てくる画面にパスワード「39」を入れてください。

ご視聴、応援参加、よろしくお願いいたします!!!(^^)/  

☆ by ナミねぇ ☆